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[Line 6] HX Stomp|レビュー:ボードに入るHelix級サウンド、8ブロックで完結する“実務派”マルチ

「ペダルボードの省スペース化」と「現場で破綻しない音作り」を両立したい人に、HX Stompはかなり現実的な解です。Helix譲りのHX ModelingとIR対応、ルーティング、USBオーディオIFまで入りつつ、サイズは“普通のペダル少し大きめ”に収まっています。

[Line 6] HX Stomp|ペダマニレビュー

どんなペダル?

HX Stompは、「小型なのに、やれることはフルサイズ級」を狙ったアンプ&エフェクト・プロセッサーです。公式にも、スーパー・ストンプボックス/バックアップ・リグ/他モデラーの拡張/USBオーディオIF/完結型リグ…と用途を明確に広く想定しています。

中核はHelix系と同じHX Modeling。加えて、IR(インパルス・レスポンス)も扱えるので、直出し運用(PA/FRFR)でも「箱鳴りまで含めた音の完成形」に持っていきやすいのが強みです。

ブロック数はアップデートで拡張され、同時使用ブロックは最大8(ファームウェア3.0以降)。ただしDSPが増えるわけではないので、重い処理(例:高負荷ピッチ系など)を積むと8個埋まらないのは仕様です。

サウンドの特徴(Helixクオリティをこの筐体に)

HX Stompの美味しいところは、「ハイファイ」だけで終わらず、弾き心地(レスポンス)まで含めて現場で使える音に寄せてある点です。HX Modelingはコンポーネント/ビヘイビア(挙動)まで踏み込む思想で、特に歪み・ダイナミクス系の“手元”が作りやすい。

IR周りは、キャビネットモデルが2048-point IR相当の解像度という説明があり、さらにサードパーティIRも読み込めます。直出し運用で「マイク位置っぽさ」を詰めたい人には重要ポイントです。

また、入力インピーダンス(In-Z)回路を持っていて、ギターのピックアップが“何に突っ込んでいるか”の負荷感を再現できる設計です。ここを適切にすると、同じプリセットでもアタックや高域の出方が整理されて「弾いたら良い音になってる率」が上がります。

ノイズ面では、公式が123dBのダイナミックレンジに触れており、USBオーディオIFとしても“録って成立する”前提の思想です。

最後に地味に大事なのがバイパス。HX Stompは**アナログ・バイパス(A/D/Aを通さない)**を搭載し、必要に応じてDSPバイパスと使い分けできます(本体操作でも「Analog/DSP bypass」の表示が出る)。“電源落ちたら終わり”を避けたい現場派には安心材料です。

使い勝手・セッティングのイメージ

HX Stompは「何として使うか」を先に決めると勝ちます。典型パターンはこの4つ。

A. ペダルボードの“中核”として(アンプ前/FX中心)
アンプはリアル、HX Stompは歪み以外(空間・モジュ・EQ・スイッチング)中心にする使い方。プリセットも“FXのみ”想定があり、ボードの統合に向きます。

B. 4ケーブル・メソッド(4CM)でアンプと共存
「前段=ワウ/コンプ/歪み」「ループ後=ディレイ/リバーブ」を分けたい人の定番。HX StompのSend/Returnはこの用途を明確にサポートしています。

C. 直出し(PA/FRFR)で完結リグ
ラインレベル出力やCab/IRを活用して、持ち運びを最小化する運用。会場ごとの差が出やすいので、Global EQやプリセットの作り込みが効きます。

D. USBオーディオIFとして宅録/リアンプ
24-bit/96kHzのマルチチャンネルUSBオーディオIFとして動作し、DI同時録りやリアンプも想定されています。 “機材を増やさず仕事を増やす”タイプの優等生です。

操作面は、3フットスイッチ+タップ、そしてキャパシティブタッチで「触るだけでブロックにジャンプ」できるのが現場向き。外部フットスイッチやEXPも増設できます。また、ファームウェア3.0でCommand Centerが入り、MIDI等の司令塔としても使いやすくなりました。

ペダマニ的「ここが魅力」

  • ボードに入る“Helix系コア”が強い(現場の再現性が上がる)
    HX Stompの旨味は「小型なのにHelixの中核思想を持ち込める」点です。IR対応・ルーティング・USB IF・MIDIといった要素が1台にまとまるので、直出し/4CM/アンプ前のどれでも“破綻しにくい基準点”を作れます。特に、プリセットを「環境に依存しない着地点(EQ/レベル/IR)」まで整えておくと、会場やスタジオが変わっても調整が最小で済むのが実務的に大きいです。
  • 「必要なものだけ残る」から、結果的に音がまとまりやすい
    フルサイズ機ほどの物量はない分、8ブロックの範囲で“本当に必要な処理”に絞る運用が自然になります。歪み前の整音(コンプ/OD)→アンプ→Cab/IR→空間→最終EQ…のように、ライブで効く要素を優先して組むと、音作りが迷子になりにくい。多機能なのに「最終的にシンプルに強い音」に着地しやすいのは、HX Stompの強みです。
  • USB IF兼任で、録る・直す・持ち出すが速い
    宅録やデモ用途でも、機材を増やさずに“音が成立する状態”を作りやすいです。完成音のまま録れるだけでなく、後で調整できる余地も残しやすいので、制作が止まりにくい。結果として「弾く回数」が増えるタイプの機材です。地味ですが、最終的な上達と成果に直結します。

注意しておきたいポイント

  • 8ブロックは“枠”であって、DSPの魔法ではない
    最大8ブロックは便利ですが、重いモデルを積むと普通に頭打ちになります。全部盛りで完結させようとすると、DSP不足で詰むか、無理に削ってバランスが崩れます。最初から「直出しはアンプ+IR+必須エフェクトで完成」「ピッチ系や凝った構成は別プリセット」など、用途ごとに割り切ると運用が安定します。
  • 電源まわりは“小型だから適当でいい”が通用しない
    筐体はコンパクトでも、中身は本格派です。電源容量・品質が不足するとノイズや挙動不安の原因になり、せっかくの音が台無しになります。ボードに組むなら、最初に電源計画(容量・取り回し・ノイズ対策)を確定させておくのが安全です。
  • 接続先で評価が割れる機材(運用前提を決めると勝ち)
    アンプ入力/FX Return/PA/FRFR/IFなど、出力先によって“正解の調整”が変わります。直出しならIRとローカット/ハイカット、アンプ共存ならCab/IRの扱いとレベル設計…というように、前提が曖昧だと「思ってたのと違う」になりやすい。逆に言えば、最初に運用を決めてプリセットをその前提で作れば、再現性はかなり高いです。

機種の仕様

メーカーLine 6
製品名HX Stomp
エフェクトタイプギター/ベース用マルチエフェクター/アンプモデリング内蔵
搭載モードHelix シリーズ由来のアンプ/キャビ/エフェクト各種
コントロールカラーディスプレイ(パッチ名・チェイン・パラメータ表示)
エンコーダーノブ(各種パラメータ編集用)
フットスイッチ:プリセット/スナップショット切替、エフェクトオン/オフ、タップテンポなどをアサイン
外部EXP/FS(FS4/FS5)増設対応
接続端子INPUT L/MONO R:標準フォーン
OUTPUT L/MONO R:標準フォーン、TS/バランスTRS対応
SEND/RETURN L/MONO R(AUX IN):FXループ
PHONES:ヘッドフォンアウト
MIDI IN/MIDI OUT:THRU
EXP1/2、FS4/5:外部エクスプレッションまたは追加フットスイッチ用端子
USB:オーディオインターフェース機能、エディター接続
DC IN:専用ACアダプター
電源専用AC アダプター
消費電流おおよそ 1 A(DC 9V 時)
外形寸法・重量(目安)幅:178 mm 前後
奥行:126 mm 前後
高さ:66 mm 前後
質量:約 800 g 前後

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[Line 6] HX Stomp

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