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[BOSS] IR-2 Amp & IR Cabinet

ボード末端に挿すだけで“即ライン出し”できるアンプ&IRペダル

BOSS IR-2 Amp & IR Cabinet は、コンパクトペダルサイズにアンプシミュレーターとIRキャビネット、アンビエンスをまとめた“ボード末端用”のアンプペダルです。11種のアンプ+キャビ組み合わせを内蔵し、PA卓やオーディオインターフェイス、ヘッドホンにそのまま接続可能。普段のペダルボードに1台追加するだけで、リハスタでも宅録でも安定したラインサウンドを作れるのが強みです。

[BOSS] IR-2 Amp & IR Cabinet|ペダマニレビュー

どんなペダル?

IR-2 は「ペダルボードの一番うしろに挿して、そのままアンプ代わりに使える」タイプのアンプ&IRペダルです。

  • 歪みペダル+空間系ペダルで作った音
  • マルチエフェクターの前段出力
  • もしくはギター直

どのパターンでも、IR-2 のアンプブロックとスピーカーIRを通すことで“完成したラインサウンド”として出力できます。

アンプタイプはクリーン〜クランチ〜ハイゲインまで幅広く、各アンプにマッチしたIRキャビネットがプリセット済み。さらに、外部IR(サードパーティIR)を取り込んで、好みのキャビ/マイク・セッティングを詰めることも可能です。

コンパクトサイズながら、ヘッドホンアウト、ステレオアウト、センドリターン、USB 端子など、現場で必要な入出力は一通り押さえており、「アンプを持ち込めない現場や宅録で、いつものボードをそのまま使いたい人」向けの実務的な1台に仕上がっています。

サウンドの特徴(レイテンシー感の少ないポリフォニック・シンセ)

IR-2 のアンプモデリングは、いわゆる“超ハイファイなスタジオシミュ”というより、

  • ペダルボードからの入力を前提にした、素直で扱いやすい歪み方
  • ライン出しでも耳に痛くなりにくい高域処理
  • バンドアンサンブルの中で馴染みやすいミッドの出方

といった「現場で失敗しにくいアンプトーン」が軸になっています。

アンプタイプは、代表的なイメージで言うと:

  • US系クリーン〜クランチ
  • ブリティッシュ・クランチ/ロック
  • モダンハイゲイン
  • ジャズ寄りクリーン/フラット系

などが揃っており、ジャンルによって使い分けがしやすいラインナップです。

IRキャビ部分は、実機キャビ+マイクを収録したIRをベースにしており、

  • コンボアンプ的な軽めの鳴り
  • 4×12キャビ寄りのパンチのある箱鳴り
  • ダーク寄り/ブライト寄りの違い

を切り替えながら、曲やギターに合う組み合わせを探っていく形になります。

アンビエンス(ルーム感・簡易リバーブ)も内蔵しているため、ミックス前のモニター用としてはこれだけでも十分“それっぽく”聴こえるのがポイントです。必要に応じて後段で本格的なリバーブ/IR を足していく運用も可能です。

使い勝手・セッティングのイメージ

IR-2 の使いどころは、極端に言うと「アンプの代わりはすべて IR-2 に任せる」か、「自宅・ライン用のもう一つのアンプ」として使うかの二択です。

典型的なペダルボード構成

ギター
→ 歪み・モジュレーション系ペダル(オーバードライブ/ディストーション/コーラスなど)
→ IR-2(アンプ+キャビ+アンビエンス)
→ PA/オーディオIF/ヘッドホン

という並びを基本にすれば、アンプの有無にかかわらず、ほぼ同じ鳴り方を再現しやすくなります。

ベーシックなクランチ設定

  • AMP TYPE:ブリティッシュ系クランチモデル
  • GAIN:10〜12時(軽めのクランチ)
  • BASS/MIDDLE/TREBLE:ギターとピックアップに合わせて12時前後
  • LEVEL:卓やIFの入力に合わせて調整
  • AMBIENCE:9〜11時(うっすら部屋鳴りを足す程度)

この上にペダル側のブースターやディストーションを重ねると、「クランチアンプ+ペダル」という普段のスタイルをそのままラインに持ち込めます。

ハイゲイン・メタルリフ用

  • AMP TYPE:ハイゲインモデル
  • GAIN:13〜15時
  • BASS:控えめ(10〜11時)
  • MIDDLE:12〜13時(抜けを意識してあえてミドルを残す)
  • TREBLE:11〜12時(耳に痛くならない範囲)
  • CAB IR:4×12系キャビのタイトなもの

ここで、ブースターとして軽くTS系を前段に挿すと、ピッキングレスポンスを保ちながら、モダンなタイトさを出しやすいです。

自宅練習・宅録用のヘッドホン設定

  • AMP:好みのクリーン〜クランチ
  • AMBIENCE:11〜13時(少し広め)
  • MASTER LEVEL:ヘッドホン側で気持ちよく鳴るレベルまで調整

オーディオインターフェイスやPCと組み合わせれば、「IR-2からのラインアウト+DAWのリバーブ/ディレイ」で完結した録音環境が組めます。

ペダマニ的「ここが魅力」

  • いつものボードに“アンプ機能”を足すだけでライン運用が完結する
    IR-2 をボード末端に足せば、スタジオアンプやPA、IFが多少クセのある環境でも、自分の基準トーンを持ち込めます。現場を選ばないという意味で、仕事道具としての安定感が高いです。
  • アンプ/キャビ/アンビエンスが1台にまとまっている
    アンプシム+IRローダー+簡易リバーブを別々に用意する必要がなく、ペダル1台で完結。ボードの省スペース化と配線のシンプルさに直結します。
  • コンパクトサイズで“逃げ道用のアンプ”として常駐できる
    現場アンプが不調、借り物アンプの相性が悪い、といったトラブル時に「最悪 IR-2 から卓に直で行ける」という安心感があるのは大きいです。
  • IR入れ替えで将来性も確保できる
    標準のIRでも十分実用的ですが、サードパーティIRを読み込んでいけば、好みのキャビ/マイク/ポジションを詰めていく“沼遊び”にも耐えられる設計です。

注意しておきたいポイント

  • “アンプそのもののキャラ”に超こだわる人には、もっとヘビーな機種が必要な場合も
    本格ラック級モデラーやフロア型フラッグシップと比べると、パラメータの細かさやモデル数はほどほどです。「現場で困らない実用トーン」が軸なので、徹底的なモデリング比較をしたい人は上位機と使い分けるイメージが現実的です。
  • IRの選定とレベル調整はリハで必ずチェックしたい
    IRの種類によってローやハイの出方がかなり変わるため、いきなり本番投入よりも、スタジオリハで「使うアンプタイプ+IR」を数パターンに絞っておくのが安全です。
  • デジタル機としての消費電流はそれなりにある
    コンパクトサイズでも中身はデジタルアンプ&IRローダーなので、パワーサプライの電流容量には注意が必要です。空きがギリギリの場合は、事前に見直しておきたいところです。

機種の仕様

メーカーBOSS
製品名IR-2 Amp & IR Cabinet
エフェクトタイプアンプシミュレーター+IRキャビネットローダー
搭載モードアンプタイプ:クリーン〜クランチ〜ハイゲインまで複数モデル(合計11タイプ前後を想定)
キャビネットIR:各アンプにマッチしたIRをプリセット
外部IR:PC経由でのユーザーIR書き込みに対応(サードパーティIR使用可)
コントロールAMP セレクトノブ(アンプモデル選択)
GAIN(歪み量)
BASS/MIDDLE/TREBLE(3バンドEQ)
LEVEL(最終出力レベル)
AMBIENCE(ルーム/簡易リバーブ量)
CAB / IR セレクト(キャビ/IRの選択)
必要に応じて各種設定ボタン(メニュー/メモリー関連)
接続端子INPUT:モノラルギター入力
SEND / RETURN:エフェクトループ(歪みペダルなどをIR-2の前段に組み込む用)
OUTPUT L / R:ステレオ出力(PA/オーディオインターフェイス/アンプ等へ)
PHONES:ヘッドホン出力
USB:PC接続用(IR管理/設定/オーディオインターフェイス機能を想定)
DC IN:9V AC アダプター用ジャック(BOSS PSA シリーズ対応)
電源9V 角型電池
AC アダプター(PSA-100/PSAシリーズ)
消費電流おおよそ 160 mA(DC 9V 時)
入出力レベル/インピーダンス規定入力レベル:-20 dBu
入力インピーダンス:1 MΩ
規定出力レベル:-20 dBu
出力インピーダンス:1 kΩ
外形寸法・重量(目安)幅:73 mm 前後
奥行:129 mm 前後
高さ:59 mm 前後
質量:約 450 g 前後

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