BOSS FS-5U は、アンプやマルチエフェクター、ルーパー、スイッチャーなどの外部コントロールに対応したモーメンタリー(ラッチレス)タイプのフットスイッチです。押している間だけオン/モード変更/タップテンポ入力などを行えるため、ディレイのタップテンポやエフェクトの一時的なオンオフ、ルーパーの操作など、ライブ現場での“足回りの拡張”に幅広く使えるユーティリティペダルです。
[BOSS] FS-5U Momentary Footswitch|ペダマニレビュー
どんなペダル?
FS-5U は、BOSS が長年出し続けているスクエア型フットスイッチシリーズの「U=Unlatch(モーメンタリー)」モデルです。
特徴はシンプルで、
- ペダルを 踏んでいる間だけスイッチがオン になるモーメンタリータイプ
- モード切替やタップテンポ入力など、「一瞬だけオンにしたい操作」に最適
- 端子は標準フォーンジャック(モノラル)
- 側面のスライドスイッチで 極性(ノーマリーオープン/ノーマリークローズ)を切り替え可能
という構成です。
FS-5L(ラッチタイプ/LED付き)と組み合わせて、
- チャンネル切替など「オン/オフを維持したい操作」→ FS-5L
- タップテンポや一時的なエフェクトオンなど「押している間だけ効かせたい操作」→ FS-5U
といった使い分けをするのが典型パターンです。
サウンドの特徴(信号に影響しないパッシブモーメンタリー)
FS-5U 自体は オーディオ信号を通さないパッシブフットスイッチ なので、「音色変化」は基本的にありません。
役割はあくまで、「接続されている機器のスイッチ端子をオン/オフするだけ」です。
- 電気的には単純な接点スイッチ
- 抵抗やバッファ回路を通らず、内部は機械スイッチのみ
- 消費電流ゼロ(電源不要)
- 音質への影響
- FS-5U 自体はオーディオラインには入れないので音質への影響はなし
- 接続された アンプ/マルチエフェクター側の設計どおりに動くだけ
そのため、音質を変えたいペダルというより、「既に持っている機材の機能を足元で引き出すためのトリガー」という位置付けになります。
使い勝手・セッティングのイメージ
実際の使い方としては、主に以下のパターンが多いです。
ディレイのタップテンポ用スイッチとして
- ディレイペダルやマルチエフェクターの「TAP TEMPO」端子に接続
- FS-5U を曲のテンポに合わせて足で踏む
- ディレイタイムがリアルタイムで更新される
※タップテンポ入力はモーメンタリー前提なので、FS-5L ではなく FS-5U が適任です。
ルーパーやマルチエフェクターの追加コントローラーとして
- ルーパーの「STOP/UNDO」「REC/PLAY」などの外部スイッチ端子に接続
- 一時停止やオーバーダブなどを足元から操作
本体の小さなフットスイッチより、FS-5U のような大きめスイッチの方が踏みやすく、誤操作も減らせます。
アンプのモード切替/機能呼び出し
- 一部のアンプでは、チャンネル切替以外にも
- ブーストオン
- エフェクトループオン
- リバーブオン
などをモーメンタリーで受け付けるものがあります。
- アンプの取説で「momentary / latch」「NO / NC」などの記載を確認し、
FS-5U 側の極性スイッチをそれに合わせることで正しく動きます。
極性スイッチの使い方
側面の POLARITY(または同等表記)のスライドスイッチ で、
- ノーマリーオープン(接点は通常オフ、踏んだときだけオン)
- ノーマリークローズ(接点は通常オン、踏んだときだけオフ)
を切り替え可能です。
機器によって求める極性が異なるので、「動きがおかしい」と感じたらまずここを切り替えてみるのが定石です。
ペダマニ的「ここが魅力」
- BOSSクオリティの筐体で現場向きの頑丈さ
メタル筐体+しっかりしたフットスイッチで、頻繁なオンオフや雑な踏み方にも耐えるつくり。スタジオ常設やツアー用ボードにも安心して入れられる耐久性があります。 - 電源不要でトラブル要因が少ない
FS-5U は LED も電気回路も持たないパッシブスイッチなので、「電池切れ」「電源トラブル」といった要因からは基本的に無縁です。「踏んだのに動かない=ケーブルか本体か設定」という切り分けもしやすく、現場運用上のストレスが小さいのは地味に大きなメリットです。 - 極性切替で幅広い機器に対応
ノーマリーオープン/クローズを本体で切り替えられるため、メーカーを問わず多くのアンプ・マルチ・ルーパーに流用できます。長期的に見て“買い替えリスクが低いフットスイッチ”と言えます。 - FS-5L と組み合わせた“足回り拡張セット”が組みやすい
ラッチタイプの FS-5L と合わせて揃えることで、モード切替(FS-5L)、タップテンポ/一時オン(FS-5U)といった役割分担ができ、「アンプ&エフェクターのフットコントロール環境」をBOSS製品だけで一通り揃えられます。
注意しておきたいポイント
- FS-5U 自体には LED 表示がない
モーメンタリーなので「今オンかオフか」を本体側で示す必要がありませんが、「一瞬踏んだつもりがちゃんと反応しているか」、「タップテンポの入力がうまく入っているか」は接続先の機器の画面やランプで確認する必要があります。「状態を足元で視覚的に確認したい」用途では FS-5L や他機種の方が適しています。 - 対応端子かどうかは機器側のマニュアル要確認
すべての機器が FS-5U 前提で作られているわけではないため、「フットスイッチ端子の仕様(momentary/latch、ステレオ/モノラル)」、「必要な極性(NO/NC)」は事前にマニュアルで確認しておく必要があります。 - ステレオ端子や2系統制御が必要な場合は別モデルが必要
1つの FS-5U で制御できるのは基本 1 系統(TS ケーブル前提)です。TRS で 2 系統制御が必要な機器の場合は、FS-6/FS-7 などのデュアルフットスイッチや、専用スイッチを検討した方がスムーズです。
機種の仕様
| メーカー | BOSS |
| 製品名 | FS-5U |
| エフェクトタイプ | モーメンタリー型フットスイッチ(ラッチレス) |
| 搭載モード | モーメンタリー動作(踏んでいる間だけオン) 極性切替スイッチ搭載(ノーマリーオープン/ノーマリークローズ) |
| コントロール | フットスイッチ ×1 POLARITY スイッチ(極性切替) |
| 接続端子 | OUTPUT:標準フォーンジャック(モノラル、スイッチ接点出力) ※TS ケーブルで、アンプ/エフェクターの「FOOT SW」「CTL」「TAP」などの端子に接続。 |
| 電源 | 電源:不要(パッシブ接点スイッチのため) |
| 消費電流 | 0 mA(LED 等なし) |
| 入出力レベル/インピーダンス | – |
| 外形寸法・重量(目安) | 幅:96 mm 前後 奥行:90 mm 前後 高さ:43 mm 前後 質量:約 230 g 前後 |