BOSS CE-2W Chorus は、名機 CE-2 と CE-1 のサウンドを1台に収めた Waza Craft シリーズのアナログコーラスです。BBD方式による太く温かいコーラスをベースに、ステレオアウトやCE-1モードなどを追加し、現代のボードでも使いやすい仕様にアップデート。クリーンの厚み付けからシティポップ的な揺れ感、80’sライクな深いコーラスまで幅広くカバーします。
[BOSS] CE-2W Chorus(Waza Craft)|ペダマニレビュー
どんなペダル?
CE-2W は、BOSSコーラスの原点ともいえる CE-1 / CE-2 のキャラクターを現行クオリティで再構築したモデルです。BBD(バケットブリゲード)方式の完全アナログ回路を採用しつつ、ノイズやレンジ感を現代的にチューニングしているため、「オールドっぽいけど実戦では扱いやすい」バランスに仕上がっています。
モードは本体のスイッチで切り替え可能で、
- 「CE-2 CHORUS」モード
- 「CE-1 CHORUS」モード
- 「CE-1 VIBRATO」モード
と、実質3キャラクターを1台で運用できます。
操作系は RATE と DEPTH の2ノブのみと非常にシンプルですが、そのレンジがよく練られていて、ノブを回しているうちに「ちょうどいい揺れ」に自然と落ち着くタイプのペダルです。
サウンドの特徴(太く立体的なアナログコーラス)
CE-2W のコーラスは、一言でいうと「太くて立体感のあるアナログコーラス」です。CH-1のようなクリア系とは違い、中域にしっかり芯があり、ギターの存在感自体を一段持ち上げてくれる方向性です。
【CE-2 CHORUS モード】
オリジナルCE-2直系の揺れ感で、クリーンでもクランチでも「とにかく太くなる」タイプ。
コードを鳴らしたときにロー〜ミッドが少し押し出され、アルペジオでは弦一本一本が太く聞こえる印象があります。高域は少し丸められているので、耳に刺さりにくく、長時間のプレイでも疲れづらいキャラクターです。
【CE-1 CHORUS モード】
CE-1のコーラスサウンドを意識したモードで、揺れの奥行きとステレオ感が強め。
ステレオアウトを活かすと「左右でうねるクラシックなBOSSコーラス」が前面に出てきます。クリーン〜クランチで、シティポップ的な広がりや80’sバラードのような“ちょっと懐かしい空気感”を作るのに向いています。
【CE-1 VIBRATO モード】
ドライを含まないピュアなピッチモジュレーション。
ややエグめにかけると、60’s〜70’sサイケデリック風のビブラートや、アンビエント寄りの揺れ感が出せます。コーラスとは違う、少し不安定で浮遊感のあるサウンドが欲しいときの飛び道具としても優秀です。
全体として、CH-1よりも「色付け強め・太さ重視」で、クリーンに掛けても“存在感のあるクリーン”になるのがCE-2Wの魅力です。
使い勝手・セッティングのイメージ
ノブは RATE(スピード)と DEPTH(深さ)だけなので、使い方は非常にシンプルです。
【常時オンにできるうっすらコーラス(CE-2)】
- MODE:CE-2 CHORUS
- RATE:10〜11時
- DEPTH:10〜11時
クリーン/クランチ両対応の“常時オン”用。
ほんの少しの揺れと太さを足すだけなので、歌モノやバンドアンサンブルでも邪魔になりにくく、「なんかいい音してるな」と思わせる程度の効き方になります。
【シティポップ系クリーンアルペジオ(CE-1 CHORUS)】
- MODE:CE-1 CHORUS
- RATE:9〜10時(やや遅め)
- DEPTH:12〜1時
クリーントーンでコードやアルペジオを鳴らすと、レコードライクな厚みと揺れ感が出る設定です。ディレイやリバーブを足すと、一気に“夜系”のシティポップ寄りになります。
【ディープな80’sコーラス(CE-2)】
- MODE:CE-2 CHORUS
- RATE:12〜1時
- DEPTH:2時前後
あえてかかりを深めにして、80’s ロック/フュージョン系のディープコーラスに寄せるセッティングです。ソロのバッキングや、アルペジオ中心のインスト曲などで主役級の揺れを出したいときに。
【サイケ寄りビブラート(CE-1 VIBRATO)】
- MODE:CE-1 VIBRATO
- RATE:11〜1時(曲テンポに合わせて)
- DEPTH:12〜3時
ピッチだけがうねる独特のモジュレーション。
薄く掛けると「ちょっと不安定なクリーン」に、深く掛けるとサイケ〜シューゲイザー寄りの変態モジュレーションとして使えます。
ノイズはアナログBBDとして標準〜良好な範囲で、きちんとした電源を使っていれば問題ないレベル。バッファードバイパスなので、長いシールドを使う場合も音痩せ対策として機能します。
ペダマニ的「ここが魅力」
- “これぞBOSSコーラス”という太さと立体感
CE-2直系のキャラクターは、クリーンを鳴らした瞬間に「これこれ」と言いたくなる王道のサウンド。CH-1には出せない“肉厚さ”が欲しい人にはドンピシャです。 - CE-2とCE-1を1台で持てる実用性
CE-2のシンプルなコーラスと、CE-1由来の広がりのあるコーラス/ビブラートをモード切り替えでまとめて扱えるため、「BOSSコーラスの美味しいところ」をコンパクト一台で押さえられます。 - 2ノブなのに美味しいゾーンが広い
フルアナログながら、RATE/DEPTHの効きどころがよくチューニングされているので、細かい数値管理が不要です。適当に回しても「ちょうど良い」位置に収まりやすく、現場でも扱いやすいです。 - ステレオ運用で一気にレコーディングクオリティ
CE-1モード+ステレオアウトを活用すれば、宅録や2アンプ構成でレコード級の立体感を作れます。クリーントラックを一気に“仕上がった音”に持っていきたいときの武器になります。
注意しておきたいポイント
- CH-1 と比べると色付けが強く、常時オンには好みが分かれる
ロー〜ミッドが太くなるため、「とにかくクリーンは透明に」というタイプのプレイヤーにはやや濃く感じる可能性があります。その場合はDEPTH/E. LEVEL相当のバランスをかなり控えめにする必要があります。 - アナログBBD特有のわずかなノイズやダークさは残る
これも魅力の一部ですが、「超クリーンでハイファイなコーラス」を求めると方向性が違います。そういった用途ならCH-1などデジタル系の方がマッチします。 - モードごとの音量バランスに注意
環境や設定によっては、モードによって体感音量が少し変わることがあります。ライブで切り替える場合は、事前にリハでバランスチェックしておいた方が安全です。
機種の仕様
| メーカー | BOSS |
| 製品名 | CE-2W Chorus(Waza Craft) |
| エフェクトタイプ | アナログコーラス(BBD方式) |
| バイパス方式 | バッファードバイパス/トゥルーバイパス |
| コントロール | RATE(揺れのスピード) DEPTH(揺れの深さ) MODE スイッチ(CE-2 / CE-1 CHORUS / CE-1 VIBRATO 切り替え) |
| 接続端子 | INPUT:標準フォーン(ギター入力) OUTPUT A(MONO):標準フォーン出力(モノラル/ステレオ L) OUTPUT B:標準フォーン出力(ステレオ R) DC IN:9V AC アダプター用ジャック(BOSS PSA シリーズ対応) |
| 電源 | 9V 角型電池 AC アダプター(PSA-100/PSAシリーズ) |
| 消費電流 | おおよそ 25 mA(DC 9V 時) |
| 入出力レベル/インピーダンス | 規定入力レベル:-20 dBu 入力インピーダンス:1 MΩ 規定出力レベル:-20 dBu 出力インピーダンス:1 kΩ |
| 外形寸法・重量(目安) | 幅:73 mm 前後 奥行:129 mm 前後 高さ:59 mm 前後 質量:約 450 g 前後(電池含む) |